2020年9月版、ゲーミングスマホ最新機種比較。RedMagic5、Black Shark3、ROG PHONE3

東京ゲームショウ2020の開催中にちなみ、ゲーミングスマホ特集です。ゲーミングスマホは高価なので、比較、吟味が重要です。今回は「ゲームもできるスマホ」ではなく、ガチでゲームにチューニングを合わせた3ブランドのスマホを比べてます。参考にしてみてください。

AmazonでTOKYO GAME SHOW 2020特設サイトがあります。9月27日までですが、Amazon内でライブ配信までしているのは珍しいです。ご参考まで。

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比較するブランドについて

ROG PHONE

ROG PHONE はASUSが手掛けるゲーミングスマホブランドです。ASUSは台湾の電気機器メーカーでスマホではZenfoneシリーズが有名です。ノートパソコンなどもたくさん作っています。ROG PHONE 3がエントリーです。

関連記事:ASUSより新たなゲーミングスマホ発売 ROG PHONE 3ってどんな機種?

RedMagic

中国のZTE傘下のNubia(ヌビア)が手掛けるゲーミングスマホブランドがRedMagicです。ZTEは5Gの基地局なども作るメーカーです。ZTE自体はこれまでも日本で販売実績のあるメーカーで、現在もソフトバンクからキャリアでの販売として「ZTE Axon 10 Pro 5G」が販売されています。今回はRedMagic5がエントリー。

Black Shark

Black SharkはXiaomiが出資する関連子会社です。正しくはXiaomiとは別会社ですが関連会社なので記載しています。Black Sharkはゲームに特化したゲーミングスマホのブランドです。Black Shark3がエントリー。

関連記事:Xiaomiのスマートフォン

ROG PHONE 3、RedMagic 5、Black Shark 3の比較

ゲーミングスマホ3機種の比較を見てみましょう。

価格が一番安いのは?

各スマホともRAM/ROM違いのモデルがあります。

機種名RAM/ROM 参考価格
ROG PHONE 312/512GB 131,780円
16/512GB 142,780円
RedMagic58/128GB 629ドル 約6.7万円
12/128GB 649ドル 約6.9万円
Black Shark38/128GB 599ドル 約6.4万円
12/256GB 729ドル 約7.7万円

メモリの違いもありますが、Black Shark3の8/128GBが最安です。ROG PHONE 3と比べると半額近く価格差が大きいです。

搭載SoC、RAMは?処理能力はどれが良い?

ベンチマークを見るとBlack Shark3が低いですが、気にならないレベルと言えます。

機種名SoCAntutu
ベンチマーク
RAM/ROM
ROG PHONE 3Snapdragon865+615000LPDDR5/UFS3.1
RedMagic5Snapdragon865610000LPDDR5/UFS3.0
Black Shark3Snapdragon865580000LPDDR5/UFS3.0

ROG PHONE 3は現時点でどのスマホよりもスコアが高い最高のベンチマークです。ROG PHONE 3だけ、最新のSoCであるSnapDragon865+を搭載なのが大きいです。

処理能力に影響するRAMはどの機種もLPDDR5なので差がありません。これらの部品で補う部分もあるので、同じ部品を使っていてもBlack Shark3のAntutuベンチマークは一段低い数値になっています。とは言え、どの機種も充分過ぎるくらいの処理能力であることは変わりありません。

ディスプレイの違いは?

画面サイズはBlack Shark3が大きいですが、わずかな違いです。リフレッシュレート、タッチサンプリングレートともROG PHONE 3が高いです。

機種名ディスプレイリフレッシュレート
/タッチサンプリングレート
ROG PHONE 36.59インチ
AMOLED有機EL
144Hz/270Hz(最大値)
RedMagic56.65インチ
AMOLED有機EL
144Hz/240Hz(最大値)
Black Shark36.67インチ
AMOLED有機EL
90Hz/270Hz(最大値)

リフレッシュレートは90Hzから高リフレッシュレートと呼ばれます。これらの数値が高いと滑らかな描写、操作感を感じることができます。

リフレッシュレート:1秒間に何回画面描写をリフレッシュするかの値。144Hzは1秒間に144回画面をリフレッシュしています。その分滑らかな動画になります。普通のスマホは60Hz程度。

タッチサンプリングレート:1秒間に指からの入力を感知できる回数のこと。言い換えると、指の動きを1秒間に何回追随するかという値。数値が大きい程、操作が滑らかになります。

スピードテストの比較動画がありました。処理速度とディスプレイの参考に。

ROG PHONE3 とBlack Shark3

RedMagic5とBlack Shark3

バッテリー容量、急速充電は?

どの機種も5G対応ですが、5G対応は電波の接続に消費電力が掛かるので最近の5Gスマホはバッテリーの大容量化傾向があります。ゲーミングスマホに置いては、長時間の利用を想定して作られるので、さらに大きなバッテリーが搭載されます。

機種名バッテリー容量高速充電重さ
ROG PHONE 36000mAh30W240g
RedMagic54500mAh55W(非同梱別売)218g
Black Shark32360mAh×2
≒4720mAh
65W222g

ROG PHONE 3が大容量ですが、高速充電は一番遅いです。バッテリー容量に合わせ重量も重いです。Black Shark3は充電効率を上げるために、バッテリー2個にしています。38分程で満充電が可能です(環境により変動します)。RedMagic5は55Wに対応してますが55Wアダプターは別売りです。

オーディオは?

ゲームの没入感に影響するサウンド。それぞれ特徴があります。

機種名サウンドの特徴
ROG PHONE 3デュアルフロントステレオスピーカー
大型サイズのドライバー
Dirac社との共同チューニング
DXOMARKオーディオ評価 75点
RedMagic5デュアルフロントステレオスピーカー
7.1チャンネルサラウンドサウンド
4Dショック
Black Shark3Front Facing Symmetry Stereo Speakers
→正面向きで同じ音量を出すデュアルステレオスピーカー
DXOMARKオーディオ評価 50点(Black Shark3 Pro)

各メーカーでシステムにそれぞれがネーミングを付けているので、比較はし難いのですが、ROG PHONE 3はスマホの評価機関DXOMARKのオーディオ評価で現在2位(1位はXiaomi Mi 10 Pro 76点)なので、3機種の中では一番良いです。RedMagic5に関しては評価がなかったのですが、2019年9月に発売されたRedMagic3SはDXOMARKのオーディオ評価で50点でした。参考まで。

冷却システムは?

冷却システムも各メーカーそれぞれです。冷却システムが強化されているのはゲーミングスマホの特徴とも言えます。

機種名冷却システム
ROG PHONE 3GameCool 3
→3Dベイパーチャンバーと大型ヒートシンク搭載
前機種より冷却効率14%向上
RedMagic5ターボファン3.0
アクティブリキッドクーリング
→L字の液冷パイプと空気容量30%増量するファン搭載
CPUの温度を18°C前後に抑え、前機より200%クールに
Black Shark3“Sandwich” Liquid Cooling System
→メインボードを液冷パイプで挟む構造
冷却効率が50%向上

(バッテリーや全体の温度とは書いてないですが)RedMagic5の「CPU18°C前後」など書いてくれると比較しやすいです。表記内容だけだと優劣が見えにくいです。

カメラの違いは?

ゲーミングスマホと言っても、どの機種もカメラに抜かりはありません。

機種名背面カメラ前面カメラ
ROG PHONE 3メイン64MP Sony IMX686
広角13MP マクロ5MP
24MP
RedMagic5メイン64MP Sony IMX686
広角8MP マクロ2MP
8MP
Black Shark3メイン64MP (おそらくSamsung S5KGW1)
広角13MP マクロ5MP
20MP

カメラ構成は意外と似通ってます。価格的にROG PHONE 3が充実していますが、自撮りの前面カメラも考えるとBlack Shark3が良いです。

対応バンドは?

公式HPより対応バンドを抜粋しました。

対応バンド対応SIM(4G)
ROG PHONE 35G :n1/2/3/5/28/41/66/71/77/78/79
4G(FDD LTE):B1/2/3/4/5/7/8/12/13/17/18/19/20
/25/26/28/29/30/32/66/71
◎docomo(1,3,19) ◎au(1,18/26) ◎Softbank(1,3,8)
技適有
RedMagic55G::n41/78
4G(FDD LTE):B1/2/3/4/5/7/8/20/12/17
/18/19/26
◎docomo(1,3,19) ◎au(1,18/26) ◎Softbank(1,3,8)
技適有
Black Shark35G :N78
4G(FDD LTE):B1/2/3/4/5/7/8/12/17
/18/19/20/26/28
◎docomo(1,3,19) ◎au(1,18/26) ◎Softbank(1,3,8)
アップデートで技適対応

ROG PHONE 3とRedMagic5は技適も通過しているので日本でも問題なく使えます。Black Shark3は技適を通過しており、アップデートをすると技適対応になるとの情報が出ています。RedMagic5は公式HPではドル建ての販売です。ちなみにRedMagic5Sは技適が通っていません。名前が似てるのでご注意を。

まとめ

比較するとROG PHONE 3が全般的に優秀な機種ですが、金額的には随分高く感じます。価格なりの性能なのは理解できましたが、コスパで言うとBlack Shark 3です。Xiaomi系のBlack Shark3のは人気もあります。「ZTEもNubiaも聞いたことないな…」とRedMagic5が選びにくい方もいると思います。利用者が少ないと困った時の情報も入手しにくいです。

3機種それぞれに向いている人は以下のような方です。

  • 値段は問わない、最上機種でゲームしたい人 ROG PHONE 3
  • 人気機種でコスパで選ぶなら Black Shark3
  • リフレッシュレート144Hzは必要! RedMagic5

いかがでしたでしょうか。ゲーミングスマホは高価なものが多いので参考にしてみてください。購入先は以下をご参考ください。

販売先

ROG PHONE 3

執筆時点ではAmazonで131,780円(12/512GB)でした。
AmazonでROG Phone 3を見る

公式HP:https://www.asus.com/jp/Phone/ROG-Phone-3/

Black Shark 3

執筆時点ではAmazonで54,900円(8/128GB)69,977円(12/256GB)でした。
AmazonでBlack Shark 3 8/128GBモデルを見る
AmazonでBlack Shark 3 12/256GBモデルを見る

公式HP:https://global.blackshark.com/pages/blackshark3

RedMagic5

オフィシャルショップで$629(8/128GB)、$649(12/128GB)でした。

公式ページでRedMagicを見る