【3/1更新】大手キャリア4社の5G通信新プラン比較。ahamo、povo、LIMEMO、Rakuten UN-LIMTⅥ違いは何か?共通点は?

*ドコモのahamoに価格変更の発表がありましたので、3/1に内容を更新しています。

通信大手キャリア4社のdocomo、au、SoftBank、楽天モバイルから5G対応の新プランが発表になりました。共通点も多いこの4社の新プランの特徴をまとめてみました。新プラン開始までの参考にご覧ください。

新プランが発表されている理由

総務省による携帯料金の引き下げ要請を受け、その対応として登場したのが新プランです。

当初KDDIとSoftBankはこの要請を受け、サブブランドの「UQモバイル」と「Ymobile」にて新プランを発表しました。しかし、これを不服とした武田総務大臣からの「メインブランドでは新プランが全く発表されていない。これが問題だ」(2020年11月21日定例記者会見にて)とのコメントにより、各社がメインブランドの新プラン発表に対応することになりました。

その後はdocomoの新プラン「ahamo」を皮切りに各社でも新たなプランを発表に至っています。

4社の新プラン共通点

対応に迫られた通信キャリアですが、1番最初に発表されたドコモの新プラン「ahamo」に近しい内容になっています。このため共通点も多くあります。発表された新プランは、以下の4つです。

au「povo(ポヴォ)」(2021年1月13日発表)

楽天モバイル「Rakuten UN-LIMT Ⅵ」(2021年1月29日発表)

SoftBank「LINEMO」(2021年2月18日発表)

docomo「ahamo(アハモ)」(2020年12月3日発表⇒3/1価格変更)

各新プランの主な内容は以下です。共通点も多くあります。

ahamoLINEMOpovoUN-LIMT Ⅵ
月額料金2700円
税込2970円
2480円
税込2728円
2480円
税込2728円
0~2980円
税込3278円
通信データ上限20GB20GB20GB最大料金で
無制限
*
申込webのみweb&LINEwebのみweb・店舗
5G対応対応2021年
夏以降対応
対応
国内無料通話5分5分無し
オプション有
アプリ利用で
かけ放題
通信1GB追加500円500円500円500円*
上限超過後最大1Mbps最大1Mbps最大1Mbps最大1Mbps*

5分の無料通話を加味すると月額料金が税込2970円のahamoは楽天モバイルを除く、3社の中で最安となりました。その他の項目、上限が20GB、Web受付など共通点は多いです。povoとLINEMOは、無料通話がオプションになってます。この中では楽天モバイルに独自性がありますが、注意が必要なところがあります(後述します)。各新プランの特徴を見ていきましょう。

新プランの対応端末(スマホ)については、各社にて今後発表予定となっています。

ahamoに関しては対応端末が発表になりました。下記リンクからご確認ください。

ahamo対応端末:https://ahamo.com/support/supported-phones/#iphone

3社で上限としている20GBですが、20GBがどれくらい利用ができるものなのか?気になる方も多いと思います。動画や音楽、ZOOMなど、良く利用されるシーンでのデータ量を調べた関連記事があります。よろしければご覧ください。

関連記事:5G通信キャリアの新料金プランは上限20GBが主流。20GBは大容量?どこまで利用できるのか?

docomo「ahamo」の特徴

一番初めに新プランを発表したdocomoの「ahamo」。これまでのdocomoは高いし、複雑というイメージを一新するプランになっています。5分の国内無料通話含めると、エリアに不安のある楽天を除き、一番安くなっています。docomoショップであれこれと相談が出来て安心という顧客層とは別の顧客層(若者?)をターゲットにしているのも、これまでのdocomoのイメージと違います。

まずは、先程のおさらいです。赤字は先ほど未記載の情報です。

ahamo
月額料金2700円(税込2970円)
通信データ上限20GB
*容量超過後は送受信最大1Mbps
申込webのみ
5G対応
*サービスの対象は4Gと5G。3Gは対象外。
国内無料通話5分
*5分超過後は20円/30秒
*月額1000円で国内通話かけ放題のオプション有
通信容量追加1GB、500円で利用可能データ容量追加が可能
上限超過後最大1Mbps
eSIM「eSIMもやります」とコメント。

物理的なSIMが不要になるeSIMに関して、docomoの井伊社長は前向きではありますが、セキュリティの担保が完全ではないと考えている印象です。サービス開始時点では間に合わないかも知れません。

主な留意事項などは以下です。

  • 申込は20歳以上の個人のみ。dアカウントが必要
  • キャリアメールなし
  • 相談を含めた受付拠点はwebか、ahamo専用アプリから。
  • 定期契約(いわゆる縛り契約)や解約金、事務手数料はない。

ahamoのポイント 

海外利用が出来る!

ahamoでは20GBの月間データ容量を海外82の国や地域で追加料金不要で使うことができます。ただし15日を超えて海外での利用は通信速度が制限されます。

短期の海外旅行、出張が多い方には便利です。ahamoなら対象の海外用にSIMなどを用意する必要がなくなります。現在のコロナ禍では渡航が難しいところが残念です。

家族とのセット割について

docomo契約では家族でdocomoを使うとお得になる「ファミリー割引」「みんなドコモ割」は対象外になってます。これらの割引は家族のdocomo契約数によって割引が変わります。

ahamoでは割引の対象ではありませんが、家族カウントの対象にはなっています。docomoの家族割対象者がahamoに乗り換えてもカウント対象になりますので、他の家族の加入している「みんなドコモ割」への影響はありません。

docomoの通信網

メインで使われる4G電波網に関しては問題がありません。快適な通信を使うことができます。MVNOのdocomo網と違って、本家docomoが提供する回線は混み合う心配もありません。

では5Gはどうでしょうか。現状ではまだ5G対象エリアも充分ではないです。また、5Gと言っても各社で想定している対応には実は差異があります。

docomoが推奨するのは「瞬速5G」と名付けたは新電波帯を利用した5Gサービスの事を指します。

新電波帯とは5G用に総務省がdocomoへ割り当てた電波帯のこと。docomoは他社よりも割り当てられた電波帯が多いです。他社が3.7GHz帯と28GHz帯の2つなのに対し、docomoには4.5GHz帯も割り当てられています。

3.7GHz帯は現状、衛星との干渉が懸念され扱いが難しい点がありますが、4.5GHz帯には衛星との干渉問題がないために、展開がし易い電波帯になっています。docomoはこの3.7GHz帯と4.5GHz帯を使って新たに基地局を構築しています。予定では2022年3月末で人口カバー率55%、翌年23年3月には70%を目指しています。

新電波帯で構築された5Gは4Gを転用する5Gに比べ速度が速いのが特徴です。現実的な利用が出来るまで、2~3年掛かりそうですが、現時点から5G回線にもこだわっておきたい方はdocomoの通信網が好まれそうです。

ただ、docomoも4G転用の5Gに反対しておらず採用する予定です。瞬速5Gと4G転用5Gの違いをユーザーに明確にしたい意向があって新電波帯5Gと区別した発表をdocomoはしています。

SoftBank「LINEMO」の特徴

SoftBankは完全子会社だったLINEモバイルのブランドで新プランを発表しました。2021年3月には吸収合併する予定(正確にはSoftBank子会社のZホールディングスと吸収合併)で、本家SoftBank同様にLINEモバイルもMVNOからMNOになります。

冒頭のおさらいとしてLINEMOの概要は以下になります。加筆部分は赤字になっています。

LINEMO
月額料金2480円(税込2728円)
通信データ上限20GB
*LINEトーク/通話のデータ通信はノーカウント
申込web&LINE
5G対応
国内無料通話無し*通話20円/30秒
*通話5分無料になるオプションは月額500円。

*かけ放題オプションは月額1500円
通信1GB追加500円
上限超過後最大1Mbps
eSIM対応

主な留意事項などは以下です。特に確認しておきたい点は赤字にしています。

  • SoftBank系の3ブランド「SoftBank」「Y!mobile」「LINEMO」の間の乗り換えに関しては契約解除料、番号移行手数料、契約事務手数料は無料
  • 各ブランドをまたぐ家族割非対応、カウントにも含まれない
  • キャリアメール無し

LINEMOのポイント LINEで申込が出来る

日本では多くの方が使っているLINEとの連携があるのがポイントです。トーク、通話、ビデオ通話などのLINEのサービスがギガフリー(通信データがノーカウント)であったり、LINEからの申込、問い合わせが可能になります。LINE利用者には便利な点です。

また、2021年夏からLINEスタンプ(クリエイタースタンプ)が使い放題になるLINEスタンププレミアム(ベーシックコース/保有可能数5個)が追加料金なしで使える予定です。ただし、スタンプショップ利用時のデータ容量はギガフリー非対象です。

スマホのコミュニケーション利用はLINEで完結する人にとっては使い勝手が良いです。通話もLINEでしかしない場合には、月額費用が安くなった上、LINE通話がギガフリーなのは魅力です。

国際ローミングは20GB内での無料オプションにもなっています。

SoftBankの通信網

SoftBankもメインになる4G通信網は人口カバー率99%以上のため、快適な通信には問題ありません。

5Gに関してはSoftBank発表によると、2021年度末で人口カバー率90%超と発表しています。docomo「瞬速5G」が2022年3月末で55%を掲げているのに比べると高い進捗で進んでいるように感じますが、ここにはカラクリがあります。

SoftBankでは4G通信網を転用した5Gを含めた人口カバー率を発表しています。いわゆる「なんちゃって5G」と言われる、速度が4Gとほぼ変わらない5G電波網を含めたカバー率を上げているためです。SoftBankでは5G用に総務省から割り当てられた電波帯のみでのカバー率を発表していません。

スマホに5Gのピクト(表示)がされていても、速度的には4G程度である可能性があります。この辺は5Gの速度を楽しみにしている方には不満が残る点になりそうです。

au「povo(ポヴォ)」の特徴

auのpovoはカスタマイズが出来る料金プランになっており、docomo、SoftBankより500円安い設定になっています。

冒頭のおさらいは以下になっています。

povo
月額料金2480円(税込2728円)
通信データ上限20GB
申込webのみ
5G2021年
夏以降対応
国内無料通話無し
*通話料金20円30秒
通信1GB追加500円
上限超過後最大1Mbps
eSIM対応予定

主な留意事項などは以下です。

  • au、UQmobile、povo間の「契約解除料」「番号移行手数料」「新規事務手数料」は無料(ただし受付システムが間に合わない場合には、MNP手数料を一度徴収し翌月割り引く)
  • 家族割非対象、カウントにも含まれない
  • キャリアメール無し

povoのポイント トッピングでカスタマイズできる

povoは4種類のトッピング(いわゆる有料オプション)にて、サービスを選ぶことができます。トッピングは以下の4つです。

  • 5分以内通話かけ放題 500円/月
  • 通話かけ放題 1500円/月
  • データ使い放題 200円/24時間
  • データ追加 500円/1GB

他社のプランには5分かけ放題が付いていますが、LINEを使っていて通話自体しないケースも多いと思いますので、その分の値引きには好感が持てます。僕の経験上、5分通話は超えてしまうことが多く、その都度かけ直しするのも面倒なので結局5分超えても通話を続けてしまいます。その割に通話の頻度は少ないので、値引きの方が嬉しいです。

auの電波網

docomo、SoftBankと同様に現状メインになる4G電波網は人口カバー率99%以上なので快適な通信ができます。

5Gに関してauはSoftBankと同く4G電波網転用の5Gを使った展開を考えています。2021年1月auの発表では、2022年3月時点で5Gの人口カバー率90%を予定としています。5G用に割り当てられた電波帯でなく、既存の700MHz帯を活用した5Gです。

SoftBank同様にスマホに5Gのピクト(表示)がされていても、速度的には4G程度である可能性があります。この辺は5Gの速度を楽しみにしている方には不満が残る点になりそうです。

楽天モバイル「Rakuten UN-LIMT Ⅵ」の特徴

4社の中では明らかに異彩を放ったプランを発表しているのがRakuten UN-LIMIT Ⅵです。唯一の従量制導入プランになっています。

冒頭のおさらいです。パートナー回線エリアに関しては後述します。

UN-LIMT Ⅵ
月額料金
通信データ上限
データ利用により異なる
0~1GB 0円/月
3GBまで 980円/月
20GBまで 1980円/月
無制限 2980円/月
申込web・店舗
5G対応
国内無料通話アプリ利用でかけ放題
*アプリを利用しなかった場合、20円/30秒
通信1GB追加500円
*楽天回線エリアは無制限。
パートナー回線エリアは5GB
上限超過後無制限なので無し
*パートナー回線エリア5GB以上使った場合は1Mbps

楽天モバイルに関しては留意する事項が重要です。まずは回線以外の主な留意事項などは以下です。

  • 事務手数料、契約解除料、MNP転出手数料は無料
  • 低速通信時のデータもデータ使用料に含まれる

続いて楽天モバイルに出てくるパートナー回線エリアについて説明いたします。

パートナー回線エリアとは?

楽天モバイルは後発の通信キャリアで、2020年よりMNOとしてサービスを開始しています。それまでは通信設備を持たないMVNOでした。現在は急ピッチで自前の通信網拡大を目指していますが、他大手キャリアに比べれば、通信エリアが狭く自前のエリアだけでは全国展開が厳しい状態です。

そのため、自前の通信網に加え、KDDIから通信網を借りてサービス展開をしています。つまり国内のパートナー回線エリアとはau回線のことです。

エリアが十分ではない楽天モバイル自前の通信網でのデータ通信は、最大2980円で使い放題になりますが、パートナー回線のau電波網を使った場合の上限は5GBになります。

au電波網で5G消費後は通信制限が掛かり最大1Mbpsの通信になり、通信制限を解除するには1GB/500円のデータチャージが必要です。

RakutenMobileで使い放題を楽しむためには、使うエリアが楽天の電波網である必要があります。下の地図は2021年2月時点、東京近辺の楽天モバイルエリアです。赤が楽天の、ピンクがパートナーauの回線です。

Rakuten UN-LIMT Ⅵのポイント とにかく安い!

利用量によって月額が変わる従量制がRakuten UN-LIMT Ⅵの特徴です。エリアの事情があるとは言え、他社と同額の2980円で無制限の利用ができます。楽天回線が使える方には魅力的な内容となっています。

仮にパートナー回線しか使えなかったとしても、大手格安SIMよりも安い3GB 月額980円は魅力です。また現在のコロナ禍ではリモートワークで外出せずに、自宅のWi-Fiしか使わない方もいます。

「自宅にいるからデータ通信使ってないな~今月1GBで足りちゃったよ」という方は月額0円になります。

楽天モバイルの電波網

パートナー回線を使う後発キャリアのため、他社では満足に使える4Gエリアについても不安があります。2021年度内で人口カバー率96%を目指すとしてますが、他社並みの99%以上にするにはお金も時間も掛かりそうです。

また、楽天回線の拡大に伴い、パートナー回線エリアを狭めており、楽天回線のみになった地域ではパートナー回線エリアがあった時よりも通信環境が落ちる場合もあるようです。

5Gに関しては「ソフトウェアの更新だけで4Gから5Gに迅速に移行」と記載があるため、4G転用型の5Gを推進しています。現時点での5Gエリアは極めて狭く、東京でも世田谷区、板橋区の極一部になっています。

後発キャリアの楽天モバイルでは独自のネットワークの構築を目指しています。「完全仮想化クラウドネイティブモバイルネットワーク」なる技術を提唱していて、ハードウェアとソフトウエアを分離することで、基地局設置がし易いコンパクトな基地局構成が可能になるとのことです。

対応機種にも確認が必要

楽天モバイルでは、他キャリアに比べると利用できるスマホに関しても確認しておくのが安心です。他のSIMが使えても利用に制限がある場合もあります。特に発売が古い機種は必ずチェックをしておきましょう。

楽天モバイル対応状況確認:https://network.mobile.rakuten.co.jp/product/byod/

まとめ

通信キャリア4社の新プラン、似通ったところもありますが各社それぞれに特徴があります。

  • 5G速度にこだわるdocomo
  • トッピングで自由度があるau
  • ユーザーの多いLINEと連携したSoftBank
  • エリアの不利を価格でひっくり返す楽天Mobile

3月以降のサービスインまではまだ時間もあるので、さらにサービスの充実を図った発表があるかもしれません。各社とも現在は先行申込特典を付けて申込を募ってますが、最終的な選択はサービスインまで待つのもアリだと思います。

一方で解約金がなくなり、今後の通信回線の契約は見直し頻度を上げて、その都度利用にあったキャリアへ変更することが簡単になります。使ってみてダメだったらキャリアを変えれば良いのです。

今回の発表なら楽天モバイルは月1GB迄無料のため、とりあえず契約してみて休眠SIMにする人もいるでしょう(もちろん楽天モバイルは休眠だと困るのですが…)。

スマホとの相性の不安もありますが、個人的には楽天エリアでもあるし、リモートワーク中で通信量も少ないのでRakuten UN-LIMT Ⅵには関心があります。

どの新プランが気になったでしょうか?プラン選びの参考にしてみてください。

5Gについては、4Gから5Gへの転用について詳しい関連記事があります。興味がありましたらご覧ください。

関連記事:国が認めた「なんちゃって5G」一気に5G通信網拡大となるか?