「RAMは何GBだろ?」これまで容量だけを気にしてました。
スマホで行われる指示に対し処理を書き込む場所がRAM。作業スペースの役割を担っています。RAMが大きいと書き込める容量が多いのでその分処理が早くなる…のですが、そのRAMにも規格があって、規格により処理速度と、消費電力に違いがあるのです。
LPDDRとは何?
Low-Power Double Data Rate Synchronous Dynamic Random Access Memoryのこと。なんだか、さっぱりわかりません。分解してみましょう。
まずRAM(Random Access Memoryの略、ラム)。これは揮発性メモリのこと。通電しているときだけ、データの記録が行えるメモリです。
このRAMの規格の一種がDRAM(Dynamic Random Access Memoryの略、デーラム)です。RAMにトランジスタとコンデンサーを利用してデータを記録する仕組みが付いてるものです。
そしてDRAMの規格の1つがLPDDRです。冒頭の長い英字の部分(Low-Power Double Data Rate)は、省電力で信号の立ち上がりと立ち下がりを利用して2倍の伝送効率を得ることができるものという意味。
LPDDR5を一言で言うと、
LPDDRは省電力で伝送効率が高いRAMの規格の1つで、LPDDR5は第5世代のLPDDRです。
LPDDRの規格は、半導体技術の標準化を行うための機関「JEDEC 半導体技術協会」で定めたものです。
前世代とLPDDR5はどれだけ違うのか?
1つ前の規格LPDDR4Xと比べると
- 伝送効率は30%程度UP
- 電力効率は30%程度UP と言われています。
現在LPDDRをリードしているのはSamsungで、2020年2月には「次世代プレミアムスマートフォン向けに業界初の16GB LPDDR5 DRAMの量産を開始」のプレスリリースを行っています。
現在LPDDR5をサポートできるチップセット(SoC)も限られています。LPDDR5をサポートしているのは、以下の2つです。
- Samsung Exynos 990
- Snapdragon865
現時点の最新の最上位Soc搭載スマホでないと、LPDDR5は導入できません。
LPDDR5搭載機はどれ?
主なLPDDR5搭載機は以下になります。
・Samsung Galaxy S20/S20+/S20Ultra
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・Realme X50 Pro
・Redmi K30 Pro(8/256GB版)
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今後搭載機も増えて来ると思いますが、まだ高価なメモリであり、チップセット(SoC)も最上位でないとならないので今は一部の機種に限ります。省電力は消費電力が大きくなる5Gスマホには欠かせないし、5Gの大容量データの処理にも伝送効率が必須です。これから更に重要なメモリになることは間違いありません。
今後の、特に5Gスマホの選択の際には、RAMのチェックもお忘れなく。
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