Antutu(アンツツ)はベンチマーク(処理能力)を数値測定している中国の企業です。スマホの良し悪しの参考基準としてAntutuベンチマーク(アプリ)は世界中の多くのサイトで用いられているものです。今回はAntutuが発表した2020年7月度のandroidスマホのベンチマークランキングを紹介いたします。
2020年の7月のランキングは?
早速結果を見てみましょう。以下のようになっています。
- 1位 OPPO Find X2 Pro 128/512GB
- 2位 OnePlus 8 Pro 128/256GB
- 3位 Redmi K30 Pro 8/128GB
- 4位 Mi 10 Pro 8/256GB
- 5位 OnePlus 8 8/128GB
- 6位 POCO F2 Pro 8/256GB
- 7位 Mi 10 8/256GB
- 8位 Galaxy S20 Ultra 5G(990) 12/128GB
- 9位 Galaxy S20+ 5G(990) 12/128GB
- 10位 iQOO Z1 6/128GB
OPPO Find X2 Proが1位。日本で買えるGalaxy S20シリーズも。
1位は日本でもauが販売しているOPPO Find X2 Proです。この機種は性能、カメラから外観、価格(10万越え)まで、見事にフラッグシップ機だな…と思います。日本ではブラックセラミックとオレンジヴィーガンレザーの2色展開ですが、中国版にはヴィーガンレザーのバンブーグリーンがあります。この色、良いな~
日本で売っている機種ではGalaxy S20+5G/Ultra 5Gが8、9位に入っています。トップ10の中で、この2機種のSoCはサムスン電子製のExynos990です。フラッグシップ機のカメラは基本キレイな撮影ができますが、カメラ評価をしているDXOMARKではUltra 5Gのポートレイト撮影(ボケ)を現時点の最高評価にしています。ナチュラルで自然なボケは被写体(モデル)を美しく画面に残します。ポートレイトで撮りたい人(もの)があるなら良い選択になると思います。
価格はミドルレンジ並みiQOO Z1とPOCO F2 Pro
他のランクインは日本未発売ものです。このトップ10はフラッグシップ機のものですが、価格的には10万円クラスの高価なものが多い中、価格的にはミドルレンジクラスのスマホが2機種あります。10位「VIVO iQOO Z1」と6位「POCO F2 Pro」です。2機種のスペックを見てみましょう。
VIVO iQOO Z1 | POCO F2 Pro | |
販売日 | 2020年5月 | 2020年5月 |
参考価格 | 2298元(35000円程度) 8/128GB | 57,400円 8/256GB |
SoC | Dimensity 1000+ | Snapdragon™ 865 |
Antutuベンチマーク | 510000 | 572000 |
RAM | 8(LPDDR4)GB | 6(LPDDR4) or 8(LPDDR5) GB |
ROM | 128GB | 128 or 256 GB |
アウトカメラ | 48MP(メインf/1.79) 8MP(広角 f/2.2) 2MP(マクロf/2.4) | 64MP f/189(広角) 13MP f/2.4(超広角) 5m f/2.2(マクロ) 2MP f/2.4(深度センサ) |
インカメラ | 16MP | 20MP(ポップアップ) |
ディスプレイ | 6.57インチ LCD(液晶) | 6.67インチ AMOLED |
サイズ | 163.97×75.53×8.93mm | 163.3×75.4×8.9mm |
バッテリー | 4500mAH | 4700mAh |
重さ | 194.78g | 219g |
OS | IQOO UI(Android 10) | MIUI For POCO |
ネットワーク | 5G:n1/3/41/77/78/79 4G(FDD-LTE):B1/2/3/4/5/8/18/19/25/26 | 5G:n77/78 4G(FDD-LTE):B1/2/3/4/5/7/8/20/28 |
対応SIM(4G) | ◎docomo(1,3,19) ◎au(1,18/26) ◎Softbank(1,3,8) | ×docomo(1,3,19) ×au(1,18/26) ◎Softbank(1,3,8) |
共に日本未発売です。iQOO Z1はコストパフォーマンスでは群を抜いて安いです。注目箇所はSoCがMediaTek製「Dimensity1000+」搭載機ということ。これまでMediaTek製のSoCというと「Helioシリーズ」がありましたが、比較的安価なエントリーモデルに多く搭載されていました。5G対応でフラッグシップ機に対抗できるSoC「Dimensityシリーズ」は今後のスマホにも多く搭載されると思います。これを機に覚えておくと良いかも知れません。
この2機種の価格差がどこにあるか見ていくと、ディスプレイが液晶と有機ELであったり、RAMがLPDDR4とLPDDR5(POCO F2 Proでも8/256GB版のみ)の違いであったりします。使われる部品には差が出てます。
参考:スマホのディスプレイは有機EL?液晶?AMOLED、IPSの違いは?
参考:スマホのRAM。上位機種に搭載のLPDDR5とは何か?
POCO F2 Proはゲーミングを意識したハイスペックな機種です。長時間利用を想定した冷却システムがついていて、やや珍しいポップアップのインサイドカメラがついています。ポップアップカメラの良い点は、ディスプレイの表示を妨げるカメラの黒ポッチが消えるところです。これも視界を邪魔せずディスプレイを見ることができるゲームの中心の仕様と言えます。これが5万円台で買えるとは…スマホのグローバル市場ならではと言えます。
まとめ
Antutuベンチマークで全てを測れる訳ではないのですが、世界中の多くのサイトの指標になってます。処理能力と価格は比較的連動する傾向(一部の機種、POCOなどを除く)があります。使用の目的とベンチマークを見ながらスマホを選ぶと、自分にあった適度な価格のスマホが探せます。スマホ選びの参考にしてみてください。