スマホのメーカーはアジア系の世界的な大企業も多くあります。そして、それらの企業にはニュースになる事件が多いのも事件です。最近起きている事件についてまとめてみました。
Huawaiバックドア問題の米規制…実は根深い
アメリカではHuawaiの通信設備・機器には通信データを抜き出せる「バックドア」が付いているとの見解で、安全保安上の観点から使用を規制しています。
2018年4月にアメリカ合衆国商務省産業安全保障局はファーウェイを禁輸措置対象リストに掲載し、アメリカ製ハイテク部品やソフトウェアの供給を事実上禁止する措置を発表して大きな話題になりました。この禁輸措置対象リストに掲載したことで、Androidを提供していたGoogle、精密機器の部品を提供しているインテル、クアルコムが商取引を停止しました。
この影響で、Huawaiが欧州にて2020年3月に発売した最新スマホ「P40」にはGoogleの「Google モバイル サービス(GMS)」が利用できなくなっています。Androidに関してはオープンソース版の利用はできるので「P40」はandroid10ベースのOS「EMUI 10.1」を搭載しています。しかし、GMSで利用できるGmail、GooglePlay、GoogleMapなどのGoogleの拡張機能との連携がない状態です。Huawaiは独自のOS「Harmony OS」を開発中で近々発表されるスマホには搭載されるかも知れません。Appleのios以外、ほとんどがAndroid搭載機の中、Googleに頼らないスマホ作りができるのかは今後の注目ポイントです。
アメリカからこうした規制を受ける根拠として、HuawaiやZTEは中国政府からの資本が入っているからとの声もあります。日本は一歩遅れを取っている状態ですが、5Gの実用化では世界で技術競争が起きていますが、Huawaiは5G関連の特許を世界で最も保有しており5G関連では中国企業が主導権を取る危惧から派生した問題でもあります。
現在の日本の5Gについてはこちら「スマホに5Gは必要か?5Gを使うには?エリア編」をご参考ください。
OPPO、SHARPより特許侵害で2か月連続訴えられるが、実は今年3度目
ちょうど良い価格帯と機能でヒットを出した「Reno A」や「A5 2020」のOPPO。CMでの広告、SNSでのプロモーションで上手くいっているように見えるOPPOですが、2020年の3月と4月に2連続でSHARPから訴えられています。
3月はLTE関係の特許侵害でドイツと日本で損害賠償請求訴訟の提起。4月もLTE関連特許を侵害しているとし、台湾の販売代理店1社に対して損害賠償請求訴訟をしています。
2か月連続のインパクトもありますが、SHARPは2020年1月にも無線LAN関連特許を侵害しているとし日本で特許権侵害差止請求訴訟しています。
OPPO側は1月の特許権侵害差止請求訴訟の際に「訴状を未だ受領しておりませんので、現段階では、コメントを差し控えさせて頂きます。公表すべき事柄が発生した場合には、速やかに発表します。(プレスリリース抜粋)」と沈黙を守っています。
Xiaomi、新機種発売のプロモーションビデオで謝罪とバックドア問題
日本でのプロモーションが今ひとつパッとしないXaomiですが、新機種のプロモーションビデオに「配慮に欠ける内容が含まれていた」として2020年5月6日に謝罪しています。問題のプロモーションビデオはグローバル市場で販売されるスマホ「Redmi note 9」のもの。内容は寿司(のようなもの)を食べた男性がファットマン(長崎原爆の別称)となり日本家屋を壊し、キノコ雲を上げるというもの。ネットでの批判に対応しビデオを削除し謝罪となりました。
Xiaomiの日本でのプロモーションについては「日本で買えるXiaomiのスマホは本物?Xiaomi日本上陸について」をご覧ください。
また、雑誌「Forbes」4/30の記事で、Xiaomiのスマホ「Redmi Note 8」がプライベートな情報を中国のIT企業アリババのサーバーへ送信していたと報じられています。一方、Xiaomi側は「ユーザーから許可と同意があり、プロセス全体が匿名で暗号化されていることを確認しています。個人を特定できる情報をこのデータにリンクすることはありません。これはユーザーのエクスペリエンスを向上させるために世界中のインターネット企業によって採用された一般的なソリューションです(Xiaomi公式より抜粋)」と主張しています。
以上、Huawai、OPPO、Xaomiに関する最近のニュースでした。色んな問題があり、それがどの程度の良し悪しなのか、なかなか判断も線引きも難しい所です。ただただスマホファンとしては、素晴らしいスマホの誕生と開発の日々が今後の人類の生活を豊かにしてくれることを願うばかりです。